家の性能 徹底解説

2019.09.27

朗らかで賢い子どもが育つ間取り4カ条|子供の安全を守る間取りとは?【良い間取りの共通点④】

子どもの将来について、親が責任をとれるものでもありません。とは言いつつ、できるだけ朗らかに健やかに将来苦労が少ないように、と願うのが親というものです。

では、「親が子どもにしてやれること」とは何か?この答えは無限にありますが、強いて最も大切なことを挙げるとすれば、「子どもとのコミュニケーションを増やす」ことだと、私は考えています。

まずは、「子ども達とのコミュニケーションを増やす」ことが大切な理由から、考えていきましょう。

朗らかで賢い子どもが育つ間取り4カ条

 

子ども達とのコミュニケーションが大切な理由

まず何より、子どもたちが安心感を持つことができます。子どもにとって親は大きな存在であり、親に理解してもらっていると感じることは、何よりも情緒を安定させる基本となります。

次に、子どもの命を守ることにもつながります。今、子どもたちの自殺率が高まっており、原因は学校でのいじめや勉強の悩みが多いようです。日々のコミュニケーションで、そのサインに気づき、大切なこどもの命を守っていきたいと思います。

もう一つは、親の心の安定です。「子どもが何を考えているかわからない」という状態は、親の心を不安定にさせます。親子に限りませんが、人間関係のストレスの原因のほとんどが、コミュニケーション不足です。誰しも経験があるのではないでしょうか。

<人間関係のストレスの原因は、コミュニケーション不足>
人間関係でストレスを抱える女性

 

【結論】朗らかで賢い子どもが育つ間取り4カ条

朗らかで賢い子どもが育つ間取り4カ条は、以下の通りです。

①リビング階段にする
②キッチンから死角を作らない
③1階に勉強スペースを配置する
④2階子供部屋は寝るだけサイズにする

朗らかで賢い子どもが育つ間取り

①リビング階段にする

リビング階段は、最近の主流になりつつありますね。ぜひ、リビング階段を採用しましょう。

家に帰ったら、リビングにいる家族と必ず顔を合わせてから、2階に上がるような動線になりますので、自然とコミュニケーションが生まれます。外にでかけるときも同じく、顔を合わすことができます。

<自然と挨拶が生まれるリビング階段>
子どもとのコミュニケーションを増やすリビング階段

反対に、玄関ホール階段だと、リビングにいる家族と顔を合わせることなく、2階に上がることができてしまいます。これでは、家にいるのかどうかさえ、分からなくなってしまいます。

玄関ホール階段同様に、2階リビングをおススメしない理由の一つが、これです。2階リビングにすると、子ども部屋が1階になるため、当然ながらリビングにいる家族と顔を合わすことなく、子ども部屋に入ってしまうことになります。

<挨拶が減ってしまう玄関ホール階段>
子どもとのコミュニケーションが減る、玄関ホールからの階段

「リビング階段だと、1階が寒くなるのでは?」に対して

リビング階段の注意点ですね。性能の低い家でリビング階段を採用してしまうと、暖かい空気が2階に逃げてしまい、1階が寒くなってしまうというデメリットがあります。

第一章で紹介した基本性能(窓・断熱・気密・換気システム)をクリアした上で、リビング階段を採用するようにしてください。

どうしても、性能の低い家でリビング階段を採用する場合は(基本的におすすめしませんが)、階段の手前に扉を設けるなどの対策を行いましょう。

<性能が低い家でリビング階段を採用するときの最終手段>
性能が低い家の場合は、階段の手前に扉を付ける工夫が必要

 

②キッチンから死角を作らない

キッチンに立った視点から、子どもたちが見えるような間取りを設計しましょう。子育てをすると、キッチンに立っている時間がとても長いことに気づきます。

そんなキッチンから、子どもたちが見えるようにしておくことで、子どもたちも安心感を持つことができますし、子どもが見えていることにより、親が安心して家事をすることができますね。

<子どもは、親が想像できない遊びを思いつきます>
キッチンで危険な遊びをする子ども

 

「子ども達の安全を守る上で、他に気を付けることはありますか?」に対して

子どもの家庭内死亡事故の原因上位は、窒息、溺死、転落です。

窒息は、目を離さないことはもちろん、手の届かない場所に小物収納を作ることが有効です。窒息だけでなく、ボタン式電池やたばこの誤飲はとても危険なので、特に取扱に注意するようにしましょう。

溺死は、キッチンと洗面所・お風呂を隣接させることで、目を離しにくくすることが効果的です。数十センチの水位でも、子どもは溺れます。家事動線の面でも大切なので、是非採用するようにしてください。

転落は、バルコニーからが多いので、バルコニーに踏み台になるような物を絶対に置かないこと。2階の大きな窓は、床面から1.1m高さ以上に設置し、ベッドや踏み台を近くに置かないようにしましょう。

<タバコや電気などの異物誤飲対策>

子どもの異物誤飲の対策
(出典:日本小児科学会)

 

②1階に勉強スペース

親から目が届く場所に、子どもが勉強できるスペースを作りましょう。

小学生低学年までは、1人で集中して勉強することができない、かつ、勉強の習慣は小学校低学年までにつくと、と言われています。つまり、小学校低学年までの間に、親の目が届く場所で勉強する習慣をつけておくことが大切だ、ということです。

また、家族共有のパソコンスペースを兼ねてもいいと思います。

<まずは、勉強する楽しさを身に付けてほしいですね>
積極的に勉強する子供たち

「予算の関係で、勉強スペースを確保できないのですが?」に対して

勉強スペースを確保するのがベストですが、それが難しい場合は、おそらくダイニングで勉強することになりますので、ダイニング周りに、最低限の勉強道具を置ける場所を確保しておきましょう。

間取りはあくまで補助的な道具ですので、1階で勉強する習慣をつけていく意識が最も大切です。

<親の目が届くところで勉強する習慣を>
パソコンスペースと子ども勉強スペースを兼用

 

③2階子供部屋は寝るだけサイズ

2階の子ども部屋は、1人部屋なら4.5畳、2人部屋なら6畳で十分です。子ども部屋を充実させると、子どもは部屋にこもりがちになります。子ども部屋は、居心地が悪いくらいで十分です。

できるだけ家族でリビングに集まり、コミュニケーションを増やすようにしましょう。子ども部屋を大きくするために予算を使い、リビングを小さくするなんてことは、絶対にだめです。大切なのはリビングですからね。

また、リビングも子供部屋も大きくするために、予算を上げるのも微妙です。家にお金を掛け過ぎてはいけません。そんなお金があるのなら、家族の思い出づくりにお金をかけましょう。旅行に行きましょう。ひらパーにいきましょう。

<家より思い出作りにお金をかけましょう>
子どもとの大切な時間を楽しむ家族

 

「間取りだけで子育てが楽になるなら、誰も苦労しない!」に対して

全く持ってその通りです。間取りだけでどうこうなるものではありません。子育ては難しいですからね。日々実感します。

一方、「子どもの人生は子どものものですから、子どもの将来に親が責任を持つべきではない。もちろん。してやれることはするけど、あとは自分で責任を持って好きなようにしなさい。」というのが、子育ての一つの答えではないか、とも思うのです。

子育ての一つの答え

おまけ:子育てに関する持論

子どもは親の所有物ではなく、子どもには子どもの意志があります。子供の意志まで含めて、親がどうこうすることはできませんし、どうこうしようとすることは親のエゴです。

また、親が子育てにストレスを感じて、心を乱してしまうことは、なにより子どもに悪影響を及ぼします。ということは、子どもをどうこうするというより、親がストレスをためないようにする、という観点が最も大切なのかもしれません。

ですので、必要以上に何かをしてあげる必要はなく、結果は子供の自己責任と考え、親が過度に責任を感じすぎないこと。得に幼少期は、子どもの命を守るだけで精一杯ですから。それだけで立派だと思います。

<子どもの命を守っているだけで、親はえらい!>
子育てをしている親はそれだけで立派で褒められるべき

まとめ

朗らかで賢い子どもが育つ間取り4カ条は、以下の通りです。

①リビング階段にする
②キッチンから死角を作らない
③1階に勉強スペースを配置する
④2階子供部屋は寝るだけサイズにする

プロデューサー紹介

master

日本の家づくり 強化ディレクター

瀬山 彰

筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析を行う。中学高校の数学教員免許を取得。

筑波大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードを確立することを目標に掲げる。

2015年、「家づくり せやま学校」を開校。“日本の施主を強くする”を合言葉に、施主の知識向上を目的とした講演活動をスタートさせた。「展示場では絶対教えてくれない話が聞けた!」「こんな楽しい授業は初めて!」など、口コミでせやま学校の評判が広がり、各メディアからも注目が集まっている。

関西を中心に年間100件以上の講演をこなしながら、雑誌コラムの連載やFMラジオ局「FMOH!」にて冠番組のDJを務めるなど、活躍の場を広げている。

中学高校数学教員免許、宅地建物取引士、2級FP技能士。3人娘(双子4歳、2歳)。広島県出身、広島カープファン。

【メディア出演】
◾️FMOH!85.1 毎週火曜19:00〜
「瀬山彰 NEXT STANDARD LIFE」
◾️子育て情報誌 「まみたん」対談連載
「THE PROFESSIONAL」

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