家づくりコラム&ニュース

2018.10.31

『窓の結露を防ぐたった3つのポイント』 ~結露のメカニズム~

 

結露に関する基本知識

まずは、結露のメカニズムに迫ってみましょう。知っていたからどうってことはないけど、知っておくとどっかで役に立つかも!「すぐ使える情報はすぐ使えなくなる。すぐに使えない情報にこそ価値がある!」ってどっかの偉い人も言ってましたよね?誰かは覚えていませんが。
 
まず基礎知識として、あったかい空気はたくさんの水蒸気を抱えることができるけど、冷たい空気はあんまり水蒸気を抱えることができないという特性を紹介しましょう。20℃の空気は1㎥(1m×1m×1mの四角い箱)あたりMAX17.3gまで水蒸気を抱えることができるけど、10℃の空気は1㎥あたりMAX9.4gまでしか水蒸気を抱えることができません。このMAX抱えることとができる水蒸気量を、飽和水蒸気量と言います。
 
飽和水蒸気慮については、以下コラムをご覧ください。
 
(出典:株式会社ヒートテック)
 
20℃の空気は、1㎥あたり17.3gまでは水蒸気を抱えることができるというのは言い換えると、1㎥あたり17.3gまでは気体の状態で、1㎥あたり17.3gを超えると液体の状態に変わるってことです。10℃の空気だと、9.5gまでは気体、9.5gを超えたら液体になるということです。
 
 

結露のメカニズム

今、室内の空気は20℃、1㎥あたり10gの水蒸気を抱えています。この室内に、10℃に冷やされたグラスを置いたとしましょう。そのグラスはどうなるでしょうか???
 
20℃の空気は1㎥あたり17.3gまで水蒸気を抱えることができたので、1㎥あたり10gの水蒸気であれば気体のままでした。でも、10℃の空気は1㎥あたり9.5gまでしか抱えることができませんでしたよね?1㎥あたり9.5gしか抱えることができない10℃の空気に、1㎥あたり10gの水蒸気がやってきたらどうなるか???気体から液体に変わり、水滴になりますね?そうです、これが結露です。
 
(出典:株式会社ヒートテック)
 
 

窓の結露を起こさないためには?

窓の結露も、冷えたグラスと同じメカニズムです。
 
今、室内の空気は20℃、1㎥あたり10gの水蒸気を抱えています。この時、窓が10℃に冷やされてしまうとどんなことが起きるでしょうか?もうお分かりですね?10℃の空気は、1㎥あたり9.5gしか抱えることができないので、1㎥あたり10gの水蒸気がやってきたら、結露することになります。
 
では窓が12℃であれば、どうでしょうか?12℃の空気の飽和水蒸気量は、10.7gなので、1㎥あたり10gの水蒸気がやってきても、結露はしませんね。つまり、窓が冷えてしまうと結露し、窓が冷えていなければ結露しないということになります。
 
 
 

窓の結露を防ぐ3つのポイント

①窓を冷やさない
これは先ほど触れた通りです。窓を冷やさなければ、結露が起こりにくい環境を作ることできます。目安は、室内20℃、室外0℃の時に、窓を10℃以下にしないことが大切になってきます。冷えにくい窓の選び方は、“【完全マニュアル】失敗しない家づくり”で紹介していますので、そちらをご覧ください。
 
 
②湿度を上げすぎない
空気中に含まれる水蒸気量が多ければ多いほど、さほど冷たくなっていない窓でも結露してしまいます。水蒸気量が1㎥あたり9.6gならば、窓は10℃にならないと結露しませんが、1㎥あたり10.7gなら窓は12℃でも結露することになります。
 
でも水蒸気量が減りすぎるといわゆる乾燥状態になって、不快になっていくので、湿度は高すぎず低すぎずちょうどいい塩梅を維持する必要があります。私たちが一般的に「湿度」と言っているのは「相対湿度」なので、温度によって適切な湿度は変わってきます。
 
 
 
詳細は上記コラムで触れたのでそちらを見ていただくとして、結論だけ紹介しておきますね。22℃なら湿度45%、20℃なら湿度50%、18℃なら湿度60%くらいを目安にしてください。もっとざっくり言うと【温度18~22℃、湿度45~60%】くらいです。これは、室内の水蒸気量を1㎥あたり7~11g前後にするために必要な温度と湿度から計算しています。
 
③換気を適切に行う
最後に換気。寝室が結露したり、車内で汗っかきの人の方だけ結露するのは、人間が水蒸気をたくさん発しているからです。なので、換気しないと水蒸気量はぐんぐんあがり、結露が起きやすい環境になっていきます。適切に換気されれば、水蒸気がぐんぐんあがることはありません。
 
窓の冷え、過度の湿度、換気不足、この3つが原因となり、窓の結露は発生することを理解いただけましたでしょうか?冷えにくい窓を採用し、適度な湿度を維持し、換気を適正に行えば、結露の悩みから解放される可能性は高いです!知っていれば誰でもできることですので、ぜひこれから家を建てる人は実践してみてください!
 

プロデューサー紹介

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日本の家づくり 強化ディレクター

瀬山 彰

筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析を行う。中学高校の数学教員免許を取得。

筑波大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードを確立することを目標に掲げる。

2015年、「家づくり せやま学校」を開校。“日本の施主を強くする”を合言葉に、施主の知識向上を目的とした講演活動をスタートさせた。「展示場では絶対教えてくれない話が聞けた!」「こんな楽しい授業は初めて!」など、口コミでせやま学校の評判が広がり、各メディアからも注目が集まっている。

関西を中心に年間100件以上の講演をこなしながら、雑誌コラムの連載やFMラジオ局「FMOH!」にて冠番組のDJを務めるなど、活躍の場を広げている。

中学高校数学教員免許、宅地建物取引士、2級FP技能士。3人娘(双子4歳、2歳)。広島県出身、広島カープファン。

【メディア出演】
◾️FMOH!85.1 毎週火曜19:00〜
「瀬山彰 NEXT STANDARD LIFE」
◾️子育て情報誌 「まみたん」対談連載
「THE PROFESSIONAL」

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