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家づくりの基礎知識

2019.10.09

「いつ家を購入すべき?」最もお得なタイミングとは?|夫婦で購入を決断するヒント【展示場に行く前に知っておきたい事⑤】

家は購入する決断には、「数字上の納得」と「気持ちの踏ん切り」が必要ですが、今回は「数字上の納得」をするためのヒントを紹介していきます。「気持ちの踏ん切り」は、皆さん自身でがんばってもらうしかありません。

「いつ家を購入すべき?」最もお得なタイミングとは?

 

持ち家を購入する前に確認すべき2つの前提条件

まず、2つの前提条件について、夫婦の意見が一致しているかを確認しましょう。一致していなければ、夫婦の話し合いからやり直し。

■ずっと今の場所で暮らすつもりか?転居の可能性は?
持ち家の最大のデメリットは、住む場所の固定化です。なので、夫婦ともに、ずっと今の場所で暮らし続けるつもりか?という点をすり合わせましょう。

今や、日本全国、世界中を移住するライフスタイルは、決して珍しいことではありません。

■いつか持ち家を購入したいのか?賃貸も悪くないよ?
持ち家を持つと、35年ローンが固定化されます。賃貸なら、生活レベルに合わせて家賃も下げられ、可変性が高いです。それでも、本当に持ち家を購入したいですか?まずは、夫婦の意見を一致させましょう。

「賃貸VS持ち家」について、詳しくは以下記事を参照して下さい。

参考記事:「賃貸VS持ち家」タイプ別に徹底比較!あなたはどのタイプ?|経済性と住環境の違い

家づくりは何より、夫婦の話し合いが大切

 

【結論】「いつ家を購入すべき?」最もお得なタイミングとは?

何より、夫婦の意見を一致させることが何より大切です。2つの前提条件が揃ったら、結論は簡単です。
 
今の場所で住み続ける事、持ち家を購入する事について、夫婦の意見が一致していない ⇒ 夫婦で話し合い!
今の場所で住み続け、いつか持ち家を購入すると100%夫婦で決めている ⇒ 今すぐ購入!

家の買い時は今すぐ。

 
 

今すぐ購入!がベストである理由

理由はシンプルで、得するからです。先延ばしにすることで、損失はどんどん大きくなります。

よく「頭金を貯めてから」と言う方がいますが、お金の面から言うと、かなり損です。1年で100万円くらい損します。頭金など貯めずに、今すぐ買う方が、圧倒的に得。計算するまでもないですが、ざっと事例で解説します。

繰り返しますが、この話は「今の場所で住み続け、いつか持ち家を持つと100%決めている夫婦」に限った話です。とてもとても大切です。ここに迷いがある場合は、夫婦でもっと話し合いを深めるところから始めてください。

 
<妻の不満は、行動しない・決断しない夫?>
 妻の不満は、行動しない夫・決断しない夫
(出典:SUUMOジャーナル)

例「3年間で頭金を貯めるAさん」と「すぐ買うBさん」

3年間で頭金300万円を貯めてから家を買うAさんと、すぐ買うBさんを比較します。細かい条件は無視しますね。

 
【条件】
総予算3,800万円
金利0.625%
期間35年
家賃10万円
年間貯蓄額100万円
 
■Aさん(3年間で頭金300万円を貯めてから家を買う)
3年間、家賃を月10万円払いながら、年間100万円貯めます。3年後で貯めた300万円を家づくりに充てるので、3年後にスタートするローン額は 3,500万円となり、つまり、3年後のローン残債は、「3,500万円」となります。
 
■Bさん(さっさと買う)
3,800万円のローンを組み、毎月10万円のローン返済をしながら、年間100万円貯め、3年後に貯めた300万円は繰上返済します。繰上返済前の、3年後のローン残債は、3,506万円。そこから300万円繰上返済返済するので、3年後のローン残債は、「3,206万円」となります。
 
計算してみるまでもないですが、明らかにさっさと買ったBさんが得です。ざっと300万円の差が出ています。まさに、タイムイズマネー。家を建てるなら、1カ月くらいでさくっと勉強して、さっさと建てましょう。
 
<夫の不満は、お金に無関心な妻?>
夫の不満は、お金に無頓着な妻
(出典:SUUMOジャーナル)
 

「オリンピックが終われば、土地価格が下がると聞いたのですが?」に対して

この質問は、意外と多く受けます。冗談ではなく、真面目に聞いてこられる方が多いので、回答しておきます。

答えは、「それが分かれば、みんな大金持ち」です。相場など、誰にも分かりません。先ほど計算した通り、3年後に買うことによりその時点で300万円損していますから、3年後に現在より300万円相場が下がっていて、ようやくトントンです。かなり非効率というか、負け戦ではあると思います。

<オリンピック後の土地価格など誰にもわからない>
「オリンピックが終わると土地価格が下がるのでそれまで待とう」の愚かさ
(出典:東京2020公式HP)

「こどもが小学校に上がるまでに…」に対して

少し厳しい言い方ですが、この言葉は、ほぼ「先送り」の言い訳です。今引っ越すと、保育所に入れなくなって困る!などの明確な理由がある場合を除いて、先送りはやめたほうがいいです。

金銭的な損得は前に述べた通りですが、子どもとの時間は有限だということも、先送りをおすすめしない理由の一つです。「子どもと楽しく暮らせる家を建てたい!」というのが、家を建てる理由である方も多いのでは?

仮に、子どもが小学生になってから家を建て、大学で家を出たら、子どもと家で暮らせるのは、わずか12年間。もし高校で家を出たら、わずか9年です。あまりに、短くないですか?

特段、先延ばしにする理由がないのであれば、なるべく早く決断することをおすすめします。

<多くの子どもは、20歳までに家を出ていく>
子どもは案外早く家を巣立っていく
(出典:引越侍)

「頭金はどれくらいが適正ですか?」に対して

頭金に、適正な数字というものはありませんが、平均は数百万円程度でしょうか。諸費用分(数百万円)は現金で、土地建物分はフルローンで、という感じ。個人的意見としては、頭金はなるべく少なくする方が、合理的と考えています。

頭金を少なくすべき理由はいくつかありますが、例えばローン控除。

金利が0.5%の場合、ローン控除を使えば、残債×0.5%の金利を払って、残債×1%がローン控除で還付されるので、ローン手数料等を踏まえても、「借りれば借りるほど得」ということになります。頭金を増やして、わざわざ借入額を減らす必要はありません。

<住宅ローン減税の控除額のイメージ>
ローン控除の仕組み。借入額が減ると、戻ってくるお金も減る。
(出典:すまい給付金事務局)

 

「頭金を入れないと不安です」に対して

お気持ちは分かりますが、無理して頭金を入れて家を建て、新生活は「すってんてん状態」でスタート!の方がよほど不安です。親の病気、子供の教育資金、冠婚葬祭、自身の病気による収入減など、予期せぬ出費は突然訪れます。

どうしても余れば、その時に繰り上げ返済すればいいだけの話。300万円を繰り上げ返済するのは一瞬ですが、300万円を貯めるのは大変です。

 
また、300万円手元に残す(300万円多く借りる)ための経費は、金利0.5%なら年間1.5万円(月1,300円程度)です。300万円あれば、たいがいの場合、医療保険はなくても大丈夫ですから、月1万円の医療保険を払うくらいなら、月1,300円で現金を残して、医療保険を節約することもできます。

余談ですが、予期せぬ医療費は、日本の素晴らしい「高額療養費費制度」で賄える部分が多いため、そこそこの現金を持っている人であれば、医療保険は削減対象として検討できます。

<高額療養費制度の活用例>
高額療養費の一例。手元に現金があれば医療保険を削減できるので、無理に頭金をつぎ込む必要はない。
(出典:ソニー損保)

 

まとめ

何より、夫婦の意見を一致させることが何より大切です。2つの前提条件が揃ったら、結論は簡単です。
 
今の場所で住み続ける事、持ち家を購入する事について、夫婦の意見が一致していない ⇒ 夫婦で話し合い!
今の場所で住み続け、いつか持ち家を購入すると100%夫婦で決めている ⇒ 今すぐ購入!

プロデューサー紹介

master

日本の家づくり 強化ディレクター

瀬山 彰

筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析を行う。中学高校の数学教員免許を取得。

筑波大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードを確立することを目標に掲げる。

2015年、「家づくり せやま学校」を開校。“日本の施主を強くする”を合言葉に、施主の知識向上を目的とした講演活動をスタートさせた。「展示場では絶対教えてくれない話が聞けた!」「こんな楽しい授業は初めて!」など、口コミでせやま学校の評判が広がり、各メディアからも注目が集まっている。

関西を中心に年間100件以上の講演をこなしながら、雑誌コラムの連載やFMラジオ局「FMOH!」にて冠番組のDJを務めるなど、活躍の場を広げている。

中学高校数学教員免許、宅地建物取引士、2級FP技能士。3人娘(双子4歳、2歳)。広島県出身、広島カープファン。

【メディア出演】
◾️FMOH!85.1 毎週火曜19:00〜
「瀬山彰 NEXT STANDARD LIFE」
◾️子育て情報誌 「まみたん」対談連載
「THE PROFESSIONAL」

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