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家の性能 徹底解説

2019.10.26

「保証・工事・アフターサービス」の標準仕様チェックポイント|推奨グレード紹介【標準仕様・見積書チェック④】

保証へのお金の掛け過ぎは禁物。やりすぎず、やらなさすぎず、確率の高いリスクに適度に備えるのが、ちょうどいい塩梅です。建材の保証は、建材メーカーの保証年数を基準に、推奨グレードを解説していきます。

「保証・工事・アフターサービス」の標準仕様チェックポイント|推奨グレード紹介

住宅会社の「30年保証」「60年保証」は、あてになる?

住宅会社の「30年保証」「60年保証」は、あてになりません。損する可能性が高い、といった方が正確かもしれません。

この「30年保証」「60年保証」は基本的に、10年ごとの有償メンテナンス工事が必須。その有償メンテナンス工事をしないと保証が打ち切られますし、その有償メンテナンス工事が本当に必要なのか?費用が妥当なのか?を交渉することは、基本的にはできません。

当然、その有償メンテナンス工事費用には、「30年/60年保証を続けるための経費+企業利益」が含まれていますので、基本的には、保証を続けずにメンテナンスが必要になったら実費で修理する方が安くなります。車の車両保険と同じ感じで、グッシンは不要と考えます。

一方、参考になるのが、建材メーカーの保証。保証年数に比例して性能が良くなるので、保証年数で品質を見極めることができます。

住宅会社の「30年保証」「60年保証」は、あてになる?ならない。

 

【結論】「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイントと推奨グレード

「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイントと推奨グレードは、以下の通りです。

①保証
外壁材(塗膜/色) → 15年保証
外壁シーリング(ひび割れ) → 15年保証
屋根材(穴あき) → 25年保証
バルコニー防水 → 10年保証
地盤保証 → 10年保証
シロアリ保証 → 防蟻防湿シートで10年保証
完成保証 → 大手住宅会社以外は必須

②工事/アフターサービス
工事中の報告体制 → 毎日、写真や動画で進捗報告
アフター体制 → 複数の関係者と情報共有
アフター定期点検 → 10年/フォローは永遠

<「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイント一覧>
「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイント一覧

①「保証」のチェックポイントと推奨グレード

最も漏れがちなのは「完成保証」です。大手の住宅会社以外で家を建てる場合は、加入必須と考えておいてください。

また、建材の保証は、住宅会社ではなく建材メーカーの保証です。

・外壁材(塗膜/色)
グッシンが推奨する窯業系サイディングに限った話ですが、推奨するのは、「塗膜/色15年保証」の外壁材。20~30年は塗り替え無しで美観が保てる可能性が高いです。

・外壁シーリング(ひび割れ)
推奨するのは、「ひび割れ15年保証」のシーリング。20年以上は打ち換え無しで、機能を維持される可能性が高いです。通常のシーリングだと、10年に1度の打ち換えが必要です。

詳しくは、外壁のメンテナンス費用を安くするコツ|外壁材・シーリングの選びを参照ください。

<「15年保証の外壁材」と「15年保証のシーリング」をセットで活用しましょう>
外壁とシーリングはともに15年保証の高耐久建材を
(出典:ケイミュー)

・屋根材(穴あき)
グッシンが推奨するガルバニウム鋼板に限った話ですが、推奨するのは、「穴あき25年保証」の屋根材。30年程度は大規模なメンテナンス工事は不要になると考えられます。一般的には、穴あき10年保証の屋根材が多いです。

<「穴あき25年保証」のガルバニウム鋼板を推奨>
ガルバニウム鋼板にもグレードがあるので要注意
(出典:JFE鋼板)

・バルコニー防水保証
グッシンが推奨している板金防水であれば、「10年保証」が付きます。適切なメンテンナンス(排水口の掃除等)を施せば、大規模なメンテナンス工事は不要に。一般的なFRP防水等であれば、10年に1度のメンテナンス工事が必要です。

詳しくは、屋根・バルコニーのメンテナンス費用を安くするコツ|屋根材・屋根下葺き材・バルコニーの選び方を参照ください。

<板金防水なら10年保証(30年保証はステンレスなので過剰スペック)>
バルコニー板金防水であれば10年保証
(出典:永住産業)

・地盤保証(10年以上)
地盤改良・基礎工事を住宅会社任せにしてはダメな理由|地盤改良費用を抑える方法の記事でも触れましたが、最低「地盤保証10年」は必須と考えましょう

地盤改良は、改良工事をしたい業者の思惑により過剰設計になりやすいので、「10年保証してもらえるならそれでOK」と考える事をおすすめします。

・シロアリ保証(10年)
新築時の正しいシロアリ対策|防蟻剤だけではシロアリ被害を防げないの記事でも触れましたが、防蟻防湿シートによる「シロアリ保証10年」は必須と考えましょう。防蟻防湿シートによる保証は、保険会社が行っています。

通常のシロアリ保証は5年ですが、これは薬剤による保証なので、根本的なシロアリ対策になりません。時々、独自で10年保証をしている住宅会社がありますが、これも薬剤によるものなので、推奨しません。

<防蟻防湿シートによる「シロアリ10年保証」>
防蟻防湿シートによる「シロアリ10年保証」
(出典:九州テクノ工販)

・完成保証
建築中の工務店倒産に備える保証なので、大手の住宅会社以外で家を建てる場合は、必須です。建築後の倒産より、建築中の倒産の方が100倍困ります。完成保証に入っていないと、お金だけ持っていかれて、工事は途中でストップ…という状態になります。

<建築中に住宅会社が倒産したとき、頼りになるのが完成保証>
住宅会社・工務店倒産のリスクに備える完成保証制度
(出典:住宅あんしん保証)

標準仕様には含まれませんが、火災保険にも触れておきます。ローンを組まない人も、必ず加入するようにしましょう。(ローンを組む人は必須)

火災だけではなく、風災は必須水災はハザードマップで浸水エリアの場合は必須。個人賠償責任保険に未加入の人は、火災保険にセットで入るとお得なので、加入しておくようにしましょう。

地震保険(建物)は、保険認定率が低いので、必須ではありません。加入するなら、保険認定率が高い地震保険(家財)を優先するのはありです。

②「工事・アフター」のチェックポイントと推奨グレード

丁寧な施工を担保する意味でも、「工事中の報告体制」はとても大切です。

・工事中の報告体制
最低でも、「毎日、写真や動画で進捗報告」をしてもらうようにしましょう。施主は、平日なかなか現場に行けませんので、毎日報告があるとうれしいですよね。記録にも残るので、何かトラブルが起きたときにも役に立ちます。

また、写真を撮ると自然に現場が整理整頓されます。丁寧な施工・安全な現場は整理整頓から!なので、写真報告をしてもらうことは、丁寧な施工にもつながるわけです。

報告方法は何でも構いません。LINEグループでもメールでもOK。最近は、便利な「家づくり情報共有アプリ」が増えてきましたので、活用している住宅会社も出てきています。

<家づくり情報共有アプリ>
家づくりの現場状況等を共有する情報共有アプリ
(出典:SOUSEI Technology)

・アフター体制
アフター体制は「複数の関係者と情報共有できる連絡ツール」が整備されていると良いですね。アフター担当個人とだけやりとりしてしまうと、初期対応が遅れ、トラブルが起きたときに揉めやすいためです。

ツールは何でもOK。LINEや共有アプリなど。営業・設計・現場監督と情報共有しながらアフタ―対応してもらうと、迅速かつスムーズです。

・アフター定期点検
アフター定期点検は、最低「10年」。不具合の相談などは、10年経過後も変わらず永遠にやってほしいですね。

まとめ

「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイントと推奨グレードは、以下の通りです。

①保証
外壁材(塗膜/色) → 15年保証
外壁シーリング(ひび割れ) → 15年保証
屋根材(穴あき) → 25年保証
バルコニー防水 → 10年保証
地盤保証 → 10年保証
シロアリ保証 → 防蟻防湿シートで10年保証
完成保証 → 大手住宅会社以外は必須

②工事/アフターサービス
工事中の報告体制 → 毎日、写真や動画で進捗報告
アフター体制 → 複数の関係者と情報共有
アフター定期点検 → 10年/フォローは永遠

<「保証・工事・アフター」の標準仕様チェックポイント一覧>

プロデューサー紹介

master

日本の家づくり 強化ディレクター

瀬山 彰

筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析を行う。中学高校の数学教員免許を取得。

筑波大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードを確立することを目標に掲げる。

2015年、「家づくり せやま学校」を開校。“日本の施主を強くする”を合言葉に、施主の知識向上を目的とした講演活動をスタートさせた。「展示場では絶対教えてくれない話が聞けた!」「こんな楽しい授業は初めて!」など、口コミでせやま学校の評判が広がり、各メディアからも注目が集まっている。

関西を中心に年間100件以上の講演をこなしながら、雑誌コラムの連載やFMラジオ局「FMOH!」にて冠番組のDJを務めるなど、活躍の場を広げている。

中学高校数学教員免許、宅地建物取引士、2級FP技能士。3人娘(双子4歳、2歳)。広島県出身、広島カープファン。

【メディア出演】
◾️FMOH!85.1 毎週火曜19:00〜
「瀬山彰 NEXT STANDARD LIFE」
◾️子育て情報誌 「まみたん」対談連載
「THE PROFESSIONAL」

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